湘南大磯 羊毛フェルトの雑貨たち
「キーケース」「ねこのねどこ」「サウナハット」「ペンケース」
独創的な作品が並ぶ工房
大磯の自宅工房でWET FELT(ウエットフェルト) の作品の制作をする、とりうみあいこさん。
大学時代に映像制作を学び、卒業後はアート系専門学校のスクールディレクターとして活躍。結婚、出産を機に羊毛アート作家へと転身されました。
ずらりと並ぶ作品の中で目を引くのは、バッグやキーケースからにょきっとはえている“脚”。
まるでスキップしているかのような躍動感にあふれているものもあれば、イスに小粋に腰掛けているように見えるものもあり、ステイホーム期間に制作したものは股関節を拡げたようにだらんとしているといった佇まいです。なんとなく生き物のようにも感じる丸みや存在感、その遊び心に引き付けられます。これらはとりうみさんの心模様を反映する一つのモチーフなのだとか。
制作時間は重労働
子ども用の帽子を作る工程を見学しましたが、立ちっぱなしで相当な根気とエネルギーを使う力仕事!想像していた制作工程とは全然違ったことに驚きです。
作品の素材となるフェルトを制作するところから始まります。
1.羊毛をちぎりながら、型紙の上へ丁寧に縦と横に重ねていく。見た目のふわふわ感としっとりとした手触りが特徴のメリノウールは他の羊毛よりも縮れ具合が細かいので、空気をたくさん蓄えられ、通気性と保温性を併せ持つ素材。チクチクしない、弾力性がある、そして何よりも心地よさにこだわった結果、この素材に行きついたと言います。厚さを均一の布にするために、均等に同じ方向に並べていく繊細な作業です。
2.羊毛がずれないように網を乗せ、水と洗剤をまんべんなくかけ、やさしく叩いて振動を与えます。毛の中の空気を出すことで毛の表面にあるキューティクルを立ち上げます。平たくなるまで裏と表を交互に二回ずつ叩く。こうすることで繊維が絡まり合ってひとかたまりになります。
3.混色にする場合には別の色の毛を二層、同じように並べていくと、内側から色が絡まっていきます。濡れている状態から乾いたときの感じが違うのを見ることも面白さの一つだと言います。
この工程で混色の美しさが決まるので集中力が必要。
4.空気の抜いたようなボール状態になった布をぬれたタオルに巻き、縦横方向にゴロゴロと転がし、叩くことを交互に500回ほど繰り返し、布を縮ませて成形していきます。丈夫なフェルトが出来てくるのが分かります。
5.型紙を中心に丸くなった布の中心を丸く切って、型紙を取り出します。帽子の形になるよう、整えながら布団乾燥機で丁寧に乾かして完成です。
猫が安心できるおうち
日本では秋冬のイメージが強いウール製品ですが、実は放湿性が高くサラッとしているので年間を通して使える素材。
羊毛はオーストラリアやニュージーランド、英国産の高級メリノウールを使用しています。
羊の毛に含まれる「ラノリンオイル」はお母さん猫の乳首の匂いに似ているそうで、特に仔猫のメンタルケアに良いとされているとのこと。YOMORUさんの作品の中でも際立って珍しい、猫が過ごすくつろぎのスペース「ねこのねどこ」は、この素材の特性を存分に生かした作品です。
また、このオイルの成分はフェルトを丈夫に保ち、色も褪せない役割りを果たすそうです。猫が安心して過ごせる空間であることを第一に考えられているのです。家庭用の洗剤で洗濯ができ、形が崩れてしまってもスチームアイロンを使って形を整えることもできる優れものでもあります。
旅行に愛猫を連れて行くときにも、手軽に持ち運びが出来ると好評です。また、お部屋のインテリアにもなるので雑貨を入れたり、観葉植物を入れたりと使い方は千差万別です。
使い勝手の良い「サウナハット」が新登場
新作の「サウナハット」のご紹介です。
空前のサウナブームとなっている昨今、入浴アイテムの一つ「サウナハット」は欠かせないアイテムとなっているようです。
高温のサウナ室では髪の水分が抜けやすいことから『髪のダメージを防ぐ』、また『頭部を熱から守ってのぼせを防ぐ』ため、北欧では、一般的に、サウナハットを使用する習慣があるそうです。
yomoruさんのサウナハットは、サウナの本場・フィンランドでも使われている羊毛素材。
羊毛と綿麻を絡ませて作るオリジナル製法により、羊毛ハットの硬さや乾きにくさを
取り除きました。
コンパクトに折りたたんで持ち運べる他、持ち手になる穴を開けてあるので、お風呂グッズやタオルを持ち運ぶバッグとして活用することもできます。
また、使用する羊毛や綿麻は、オールドコットンや廃棄布を使用しており、SDGsにも配慮されています。
環境に負荷の少ないハンドメイドハットで、充実したサウナタイムをお過ごしください。
制作する時間は無心になれる
制作する時間は日常を切り離すことができ、頭の中がスッキリするといいます。「ママさん作家さんは、そういうところがきっかけで制作を始める方が多いのではないでしょうか?」と3児の母であるとりうみさん。WETFELTは粘土細工を作る感覚に似ていて、「必ず形になってくれること」が約束されていることが心強いと言います。特に道具を揃えなくても、家にあるものを使って始められたというところも大きいようです。
丈夫で愛着を持って長く使えるWETFELTの作品は、ものを大切にすることで、そこに魂が宿るという考え方の「animism(アニミズム)」に通じると、とりうみさんは考えます。
アニミズムとは、「自然界のすべての現象や事物に霊魂が宿るとする考え方」のことで、例えば樹木や岩石、山、水、泉、雷、太陽や月などにも魂が宿ると考える思想です。なるほど、作品が生き物のように見えるのは、そのような思いが込められ大切に作られているからなのでしょうか。
作品の創作時間は心も体もストレスや緊張から解放され、その時間が好きだと言うとりうみさんは、今後は実用性や販売目的だけではなく、創造性に任せた作品、例えば、まだ作ったことのない大きなものを手掛けていきたいとのことです。そしてハンドメイドのWETFELTを楽しむ人が増えていくことを願っています。遠くないいつか、新しい作品で私たちを驚かせてくれることでしょう。その時には脚の形がどうなっているのかが楽しみです!
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【YOMORU WET FELT】
湘南大磯 羊毛フェルトの雑貨たち
「キーケース」「ねこのねどこ」「サウナハット」「ペンケース」
大磯の自宅工房「YOMORU」の羊毛アート作家・とりうみあいこさんによる、羊毛を湯で丁寧に絡ませてつくる100%ウールの柔らかな雑貨です。
「パリの古雑貨のような色味」「生き物みたいな丸みのフォルム」「シュールさに隠れた実用性」をイメージした個性的なフェルト作品を暮らしに取り入れてみませんか?
また、ベレー帽作りのワークショップにもお申し込みいただけます。自分にぴったりのサイズの帽子が出来上がります。
【羊毛の特長】
・高級メリノウールのみを使用しているので、チクチクせず肌触りがなめらかです。メリノウールは窒素と水分を多く含んでいるので、燃えにくく安全性が高い素材として認められています。
・吸湿発散性が高いので、冬場だけではなく、一年中気持ちよく使うことが出来ます。
・自宅で洗濯が可能です。ウール用洗剤でやさしく押し洗いするか、洗濯機のドライコースで。脱水は1~2分、半乾きの状態で形を整えてから乾かします。
商品名 | 湘南大磯 羊毛フェルトの雑貨たち 「キーケース」「ねこのねどこ」「サウナハット」「ペンケース」 |
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送料 | 別途送料がかかります。詳しくはご注文ページにてご確認ください。 |
その他 | ※一つひとつ手づくりですので、大きさ・色・形・模様などに誤差が生じ、均一ではございません。サイズ表記は目安として参考にしてください。モニター表示の性質上、商品の画像が実際の色合いと多少異なる場合が有ります。お客様都合(思った感じと違うなど)による返品・交換は応じることができません。ご理解・ご了承の上、ご購入をお願い申し上げます。 |